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~鬼神~第10暴走

第10暴走~刹那~


11月上旬・・三丘学園は学園祭だった。

翔希のクラスはお化け屋敷と言うベターな店を出していた。

「おい、そろそろ開店の時間だ!皆気合入れてケー!!」

1人のクラスメイトの掛け声でクラス中が活気溢れた。

ただ、その中でも翔希は裏方で椅子に腰掛け携帯を打っていた。

(ダルイ・・ダルイダルイダルイ・・)

そう思いながら携帯を弄る翔希――

「2名様ごらいてーん!では、お気を付けていってらっしゃいませ!」

受付の男子生徒が2人の客を招いた。その声と共にお化け役の生徒が気合を入れた。

「うわー・・結構創り込んでるな・・!」

「ねぇ・・結構ドキドキしちゃうわ・・」

2人のカップルはかなりドキドキしながら恐る恐る奥へと進む・・

―と、お化け役の1人が脅かしに掛かる!

2人は威勢のいい悲鳴をあげた。お化け屋敷を開いているこちらにとっては嬉しい反応だ。


次にもまた脅かす・・そして次も・・悲鳴は耐える事がなかった。



時間が過ぎて午後の部に入る。午後ではお化け役交代で翔希も出る事になった。

(ダルイダルイ・・なんで俺が・・?しかも、俺はバンパイア役かよ・・ベタベタのベター過ぎる・・)

彼はそう思いつつも衣装へ着替える。

そして、午後の部がスタートした。

しばらくは翔希もクラスの行事として頑張っていた。

――しかし、しばらくしてこのお化け屋敷にかなりの数の不良が押し寄せて来た。

「おい、こんな子供騙し誰も面白がんねぇっての。おい、おめぇら壊せ壊せ!」

高笑いしながら指示を出す男・・この男がこの中で全てを牛耳る存在だ。

その男の指示でセットを壊す男達・・翔希のクラスの生徒は叫び声と反論する声もあがる。

「うるせぇよ!ドカス共がぁ!俺等に逆らうんじゃねぇ!」

その一言に怒りを露にする者が出た――――

そう――市山翔希だ。

「おい、アンタ等誰のクラスを荒らしてんだぁ?あぁ!?」

翔希は思いっきりガンを飛ばしながら物凄い剣幕でその男達を睨みつける!

「んだぁ?ぶっ殺すぞ!誰に向かってモノ言ってんだコラァ!?」

「は?誰に向かって?そりゃこっちの台詞だぞ?ハゲ。」

「どうやら一回死ななきゃ解らないみたいだな?えぇ?」

「やってみろよ。カスがどんだけ集まろうが俺の相手にはなんねぇよ!」

翔希は相手に思いっきり挑発をかけた。その挑発に乗る短気な不良達が大勢で翔希に襲いかかる!

「おらァ!召されろ!!」

「死にさらせぇ!」

「内臓抉り出すぞ!!」

3人が一気に翔希を包囲、その後蹴りやらパンチやらの嵐だ!

(っち・・くだらねぇ・・遅ぇパンチじゃねぇかよ・・!)

翔希は攻撃をかわしつつ、3人相手に裏拳だけで太刀打ちする!

その裏拳を喰らった1人の顔は・・鼻が折れ、前歯が飛び散った!

クラスの生徒達は先生を呼びに行った。


「うらァ!!!」

翔希の断末魔が響いた・・コレが最後であった―――

不良達5人を一掃し、その倒れた男達を教室のベランダから1人1人落として行った・・

ついに、先生が来て止めに入るが、既に全員落とした後だった・・



勿論、翔希は謹慎。文化祭も中止となる。



第11暴走へ続く。


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